2022年10月31日、空木岳6合目の北沢にて仮設丸太橋の設置工事を行った。仮設橋は2021年8月15日未明にかけての大雨時に流失したが、この時点において橋の管理主体である大桑村役場は修復計画を持っていない。一方、伊奈川から空木岳に登るには北沢の渡渉が必要で、多くの場合川に入っての渡渉となる。夏を過ぎてから川に入ることは考えにくく、かと言って石を伝って渡るのも危険。大桑村役場と、この橋に最も依存していた空木岳下の木曽殿山荘のご主人との会話の結果として、この橋を作ることとした。
伊奈川ダムゲートからうさぎ平まではマウンテンバイクで移動した。約9キロにわたる林道移動による体力消耗を最小にするため、ある程度の傾斜がある林道はマウンテンバイクを押していった。30分時間を短縮するよりも体力温存を選んだわけだ。




うさぎ平の登山口には10月18日に役場が設置した案内板が設置されていた。この案内板は、結局は北沢まで行って各自が現場で判断することを想定している。現場での判断は登山者によって分かれるだろうが、大体はある程度のリスクを覚悟で行動するのだと思う。なぜなら、北沢はここからコースタイムでおよそ80分の所にある。

北沢では飛び石を作ってそれを伝って渡る方法と橋を架ける方法の2方法を検討した。飛び石を置くには水深が浅くないといけないがその分川幅が広くなる。一方橋を架ける方法は川幅が狭まって橋を配置する場所が確保できないといけない。現場を調べた結果、橋を架けるちょうど良い場所が見つかったので橋掛けを選択した。橋掛け地点は両端で流木を基台とすることができ、丸太橋を釘打ち固定することが可能となる。橋は流木を使い、2.5メートルの丸太4本で構成した。これら4本を2mm針金で縛り、針金を丸太または基台木に釘打ちし固定した。







橋掛け前と後の様子をYouTubeにアップした。



橋の設置個所と設置方法から、ある程度の増水で橋が流失する可能性が高いが、11月から春の雪解けまでは豪雨発生の可能性が低いだろうとの期待のもと、暫くの間はこのまま橋として役目を果たすことを切に期待するのみ。
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